完璧幼馴染の仮面が崩れるとき




「結構早く来たつもりだったのに、
壇さん早いね。

ごめんね、お待たせして。」



「いえいえ!今日は私からお誘いしたし、
前回待たせてしまったので…」




そう。今日は秋月さんを誘った立場として絶対にお待たせしちゃいけないと思って30分前に待ち合わせ場所に着いた。



でも結局私が待ったのは5分程度で前回、私はすごく待たせてしまったのではないかととても申し訳ない気持ちになった



「そんなの気にしなくていいのに。

それより、今日誘ってもらえてすごく光栄だよ

今日はどうしたの?なんかあった?」


私のわがままで誘ったのに、いつも以上に優しい秋月さんに甘えたくなった。



「東京にいたくないです。」



東京にいると、耀との思い出だらけで、秋月さんとの時間にも耀を思い出してしまう。
我ながら大胆なことを言ってるって分かってるけど、本当に東京にはいたくなかった。

私の言葉に秋月さんはかなり驚いた表情を見せたけれど、


「じゃあ、いち早く抜け出さないとね」


そう言って爽やかに笑った。

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