キスしたのは最低野郎でした。

月曜日に学校で

ピピピピ、ピピピピ、ピピピピピピ…
自室に目覚まし時計の音が木霊する。私は眠い体を起こしてそれを止めてすぐ布団に入る。
「ん~…」
私は朝に弱い。いつも少しゴロゴロしてから着替えやら朝食やらに取り掛かる。
眠い、眠い眠い眠い。起き上がりたくない~。
温かい布団にくるまりながら重たい瞼を上げようと思ったがやめた。
やっぱりもうちょっとだけゴロゴロしてる。
「雪姫~? 早く起きてきなさいよー!」
お母さんが邪魔しました。
私は今度こそ瞼を開いてベッドから出した足を床に下ろす。
「分かったちょっと待って~」
なんだよもうちょっと寝てたかったのに。
だからと言って遅刻すると私の評判が下がる。遅刻しないように努力はするが。
タンスから制服を取り出し着替える。今季節は冬なので長袖だ。下はミニスカートとなんとも寒い格好をさせる。男子長ズボンとか狡い。
「おはよう」
私の部屋は二階。階段を降りてリビングへと向かう。途中で父に会ったので挨拶を交わす。
「あー、うんおはよう」
私の父は無愛想だ。私が完璧に全てをこなしているとしても褒めるなんてことはない。何故私のような人間がこんな父をもちながらも生まれたのか不思議だ。
「あっ雪姫おはよう」
私に微笑みながら話しかけてくる母。私は母似だと思う。いつも優しいしスリムだしなんと言っても学生時代美少女だった。今も今で可愛いと思うが昔の方が可愛かった。私は母の良いところばかり貰ったせいで父の性格は受け継がれなかったようだ。安心安心。
「うんおはよ」
若干眠気を帯びた声で返しテーブルに並んだ朝食にありつく為自分の席へ腰を下ろす。
「いただきまーす」
手を合わせて箸を手に取る。
朝御飯は卵焼きに味噌汁、丁度良い具合に焼かれた豚肉と白米だった。
うちはいつも朝はボリューミーである。けれど私は部活があったり生徒会があったりでよく動くのであまり気にせず朝御飯を口に運ぶ。
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