sugar、sugar、lip
……あれ?



なんで腹立つんだろ……。



「はぁ……」



考えてもわかんないし、



適当に本でも見てよ……。



別に見たい本なんてないけど。



何となく悔しいから、楽譜コーナーの死角になるコーナーに適当に足を向けた。




……わたしのこと、探してくれるのかな……。



探すどころか、



勝手に帰ったと思われたりして……。




……有り得るなぁ……米倉くんだし。



とりあえず、勝手に帰ったって思われない為に移動しよ……。



そう思い直して、結局今居る参考書コーナーから出ようとしたときだった。



「あっ」

「……あっ」



…………あっ。


入れ替わりにコーナーに入ってきた二人に、思わず足を止めた。


「……久しぶり」


……でもないか。


こう言って笑ってみるけど、長くは続かない。



「芳川」


何とも言えない表情でわたしを見下ろしてる二人。



城崎くんと……善くんだ。



あぁ……。



会いたくない人たちに会っちゃったなぁ……。



だって……、



目の前の二人は、



わたしのこと嫌いな人たちでしょ?



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