虹色キャンバス
その日以来、僕は真木を避けるようになった。


廊下ですれ違っても目を合わせないようにした。


彼女の顔が、どことなく怯えているように思えたからだ。



真木を忘れるため、僕は同じクラスの安西と付き合い始めた。


安西結衣(あんざい ゆい)

日本画科


安西は積極的な性格だった。


入学して一番にメアドの交換をしたのも彼女だ。


安西の想いに、僕は身をゆだねた。

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