15歳、今この瞬間を
「少しは好きになれたか?夢希って名前」
「…」
そんなことを、覚えていたのーー?
自分の名前が嫌いだと、夢も希望もないんだと、そう言った時のことを、まだ覚えていたの…?
「そっか、良かった」
佐久田くんは、やっと暗くなった空を見ながら言った。
あたしは何も答えなかったのに、何が"良かった"なのだろう。
本当に、全てお見通しみたいだから不思議だ。
「…これからもきっと、色んなことがあるから」
「……うん」
佐久田くんは、空を見上げたままだった。
生きていれば、色んなことがある。
何もない毎日なんてない。
何回も、あたしにそう言ってくれた。
言われた時は戸惑うこともあったけど、今のあたしには、素直に受け入れられる言葉だった。
「おまたせー。屋台かなり並んだわ」
「おう、悪かったなリョウ。持つよ」
菊谷くんが両手に持っていた袋の半分を、佐久田くんは受け取った。
「…」
そんなことを、覚えていたのーー?
自分の名前が嫌いだと、夢も希望もないんだと、そう言った時のことを、まだ覚えていたの…?
「そっか、良かった」
佐久田くんは、やっと暗くなった空を見ながら言った。
あたしは何も答えなかったのに、何が"良かった"なのだろう。
本当に、全てお見通しみたいだから不思議だ。
「…これからもきっと、色んなことがあるから」
「……うん」
佐久田くんは、空を見上げたままだった。
生きていれば、色んなことがある。
何もない毎日なんてない。
何回も、あたしにそう言ってくれた。
言われた時は戸惑うこともあったけど、今のあたしには、素直に受け入れられる言葉だった。
「おまたせー。屋台かなり並んだわ」
「おう、悪かったなリョウ。持つよ」
菊谷くんが両手に持っていた袋の半分を、佐久田くんは受け取った。