15歳、今この瞬間を
リョウくんは学級委員で斎藤さんは文化委員ーーー2人は今日はそれぞれ役割があって、一緒には回れない。

さっき、早速まっすーに呼ばれていたし。

他のグループに入れてもらおうかとも考えたけど、気をつかうし何となく面倒でやめた。

そういうのは、いまだに苦手でもあるから。

「夢希!あ、ロウも待って!」

気楽にひとりで回ろうと体育館を出ようとした時、リョウくんに呼び止められた。

「リョウくん…?」

そしてなぜか、佐久田くんも呼び止められていた。

「……」

呼び止められた佐久田くんは、これまたなぜか不機嫌そうにしていた。

「ロウ、悪いけど夢希と一緒に回ってくれない?」

「は…?」

訳がわからないといった風の佐久田くんは、更に不機嫌になったように見てとれた。

「俺はこれからやる事があるし、夢希と一緒に回るはずだった小野さんは休んでるから……」

「リョウくんっ!あたしなら、大丈夫だから。ひとりでもーー」

回れるーーーそう言おうとした時、



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