全て美味しく頂きます。
 彼の前へとトレイを運ぶ。
 
 私が目の前に立つと、彼はこわごわ顔を上げた。

「さ、開けてください。
 中々…いい出来映えだよ?」
「お、おう」

 彼は妙にソワソワしながら,クロッシュの取っ手に手をかけた。

 そうは言っても、こっちもドキドキしてきたぞ。


 今、蓋が開けられた。


 そして__

「お」

 彼は一度下を見て、私の顔を見、それからもう一度下を見た。

 チキンライスをきれいに包んだ黄色いタマゴに、真っ赤なケチャップで書いた私の返事は


  『 Y  E  S 』


 彼は全部残さずに、美味しく食べてくれるでしょうか。


 -おわり-
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