ブルーベリーララバイ

3.ケータイ

朝、いつものように電車の中で翔太と話していると、翔太のケータイが鳴った。

「あ、やべー、マナモにするの忘れてた。」

と言い、翔太は律儀にも、ほんの少しだけ首を動かして、周りにすまなさそうな態度を示した。

同時に、翔太はブレザーのポケットから携帯をとりだし、ピコピコと携帯をいじり始めた。

メールだな。

メールを読みながら翔太は言った。

「お前、携帯買った?」

友梨亜と呼び始めた翔太だが、いつのまにか、また「お前」に戻っていた。

「まだだよ。ママと話したら、電話代は自分で払いなさいって言われた。電話代って月にいくらぐらいかかるの?」

「知らねぇ。使う頻度にもよるよ。使い過ぎなきゃ、基本プラン程度でいいと思うけど。俺は親が全部払ってくれてる。」

「そか。いいな。電話代払うならば、アルバイトしなくちゃ。」

「携帯買って、メアド早く作れよ。そしたら友梨亜にメールができる。夜寝る前とか、”おやすみ”ってメールできるし。」

あ、今度は名前を呼んだ。

翔太はそれを望んでいるのだろうか?

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