ブルーベリーララバイ

5.翔太の部屋

ケータイを手にしてから、あたしは、翔太や有紗と頻繁にメールをするようになった。

翔太には、学校にいるときや夜にメールをした。

内容は他愛のない会話ばかりだ。

翔太と有紗のメールの違いは、有紗は女子なので、メールの返信も速攻でくるが、翔太からはすぐにメールの返信はないことだ。

「これからお弁当食べるよー」

って、あたしが翔太にメールをすると、それに対する返事がすぐにない。

それどころか、翌朝駅のホームでメールの返信をもらう前に翔太と会ってしまうことがあった。

返事をもらわないと、次のメールを送りにくいし、しつこいと思われるのは嫌なのでと放っておくと翌朝会うことになるのだ。

でも、返事をくれないからと言って、翔太との仲に変化はないので特に不安はなかった。

ただ、朝の会話だけでなく、ケータイによる会話も増えた二人の関係は、一体何なのだろう?

どうして進展しないのだろう?

やぱりあたしたちは友達?

あたしたちは恋人にはなれないの?

翔太への気持ちに気付いてからは、あたしは曖昧な二人の関係にやや不満が出てきた。

「彼氏」という存在があたしは欲しい。

「翔太」という名前の彼氏があたしは欲しい。

いっそ告白したい。

でも怖い。

だって、今の二人の時間がそれによって無くなってしまったら寂しいもの。

あたしは高校に通うようになってから、確かに元気になっているけど、あたしは友達がほとんどいないんだ。

有紗以外にも学校の友達はもちろんいるけど、それ以外の友達って翔太だけ。
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