~インフェークツィヤ~
[2056年4月◾︎日-北日本地区]

なんら変わらないある朝だった、僕は…僕は!







『大学生じゃい!ヤッホォォオ!』



何かとてつもない勘違いをしながら大学へ進学した
一般的な平凡大学に通う事となった


『うるさいなぁ(怒)』


隣の部屋から弟が顔を梅干しのように
赤くしわしわになりながら近づいて来た


『やっぱり、アニメ見たいな自己紹介やっておこうかな!?』


『勝手にやってろよ…』


✳︎弟は屍のように帰っていった


僕は高宮 夏 (たかみや なつ)今年から国から学力別に編入される法律によって決められた大学に行く事
となった自称大学生である…っと呟いていた


弟の雪 (ゆき)は兄が楽観的な考え方の性格に対して

慎重かつ悲観的な性格の為
兄との仲は{イマイチ}である


『なつー、ゆきー、ご飯よー』


母からのお昼ご飯コールが聞こえてくる


『はーい』『はーい』


先程まで怒ってた弟はご飯の時だけは
機嫌が良くなる。

何故って?



兄が静かにご飯を食べるからさ



リビングには、母さんがカレーを作って待っていた


『今日はカレーか、美味そうだな(ジュルリ)』


『ナツ兄、ヨダレ垂れてるぞ』


『あ、メンゴメンゴ(笑)』


そしたら母が


『はよ食べないと大学間に合わないよ!』


『あ、そうか!午後に講義取ってたの忘れてた!』


そう言うと、飲み込むかのようにカレーを呑み込み
平らげて玄関へ向かった



『ナツ兄の早食いはバケモンだな(失笑)』



『ほらほら、あんたも部活あるんだから急ぎなさい!』


『はーい』


その場を後にする兄とゆっくりと食事をする弟であった…




日本は東西南北の地区に分かれて地区ごとに役割が
違うものとなった。

例えば…

・北は学徒の都市が中心的となっている

・南は観光都市が中心で他よりも人口が多い

・東西は工業と商業の都市が中心



このように分ける事で経済の効率がより良いらしい

そして今から20年前に今は無くなった父が祖母から

受け継いだ高宮医学研究センターでの大発見で

平均年齢が80から50歳まで若返る薬品を発明

しかし、父はそれを発表した3日後

変死体で発見された…




父の後を追うようにして自分は今医学大学の

薬学部の学科に入っている。


で、今は渋滞にはまっている(泣)


『なんでこんな時に渋滞なんだよー!最近、多過ぎやしませんかぁ?ねぇ?』


自我システム付きカーナビに文句を言いながら

ただただ、渋滞の中で泣き叫ぶ
18歳 高宮 夏であった。


『なんだよ!さっきから《であった》とか言いやがって!サリィ君酷くないっすか!?』


『いやーでもナレーションつけたくなる時ありませんか⁇』


『いやぁ、それはつけたくなるけど、つけすぎるとただうざいだけでしょそれ(泣)』


『夏様、コンピューターの私から言うのもあれですが、大学目の前ですよね?』


『あ、自動運転モードにしとけば大丈夫だったなよな…』


『後悔する夏様であった…』


『うるさぁぁぁあい!』


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