ヤンデレくんとツンデレちゃん


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自室の扉を開けると、

愛が、未兎に、のしかかっていた。


その絵図は、どうみても

か弱き美少女に襲いかかるケモノだ。



……うぇぇえええ!?



「ちょ、な、なにやってんの!?」


人の部屋で。

てか、2人で。


「んー? 劇の練習」


ニッコリ微笑む愛。


「そ、そんなシーンないでしょ」


あったら却下するし。

未兎もなに付き合ってんだか。


「なにそれ梁ちゃん」

「アイスティーだよ。あと、お饅頭……2人の口に合うかわからないけど」

「ありがとう」


ベッドから起き上がってやってくると、あたしからお盆を受けとりテーブルの上に置いてくれた。


一つ手に取るとパクリとかじりつく愛。


「うん、美味しい!」

「そう?」

「梁ちゃんの家で食べてるから余計に」

「あっそ」

「梁ちゃんからの『あーん』でもらえたら更に美味しくなるんだけどな?」

「するか」

「マウストゥーマウスでもいいよ?」

「どこに人工呼吸で饅頭与えるバカがいるの」

「饅頭なくてもいいよ? ほら、梁ちゃんのCO2注いで」

「二酸化炭素の変わりに饅頭たらふくつめてやろうか」
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