ロッカールーム
「だよな。昨日婆ちゃんから揚げ作ってくれたんだ。自分は揚げ物あんまり食べないのにさ、俺たちのためにさ」


サクの言葉にあたしは何度も頷いた。


「そっか。うまかったか? から揚げ」


「美味しかったよ。お婆ちゃんの料理は世界一だから」


あたしはそう言って無理やり笑った。


お父さんの謝る姿なんて見たくなかった。


それからあたしとサクはできるだけ楽しい話をして、お父さんを笑わせたのだった。
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