ロッカールーム
謝罪
朝から灰色のモヤに包まれた教室はとても快適だった。


これで今日はもっと長くお母さんと一緒に居られる事になる。


昨日は15分だけだったけど、今日は更に伸びているはずだった。


休憩時間になると美桜と未来が花を囲んでいた。


美桜の顔は化粧直しされている。


「謝ってよ」


美桜が強い口調で花へ向けてそう言った。


花は助けを求めて教室の中を見回している。


が、今朝の事を知っているから誰も花を助けようとしなかった。


仕方がないよね。


そんな空気が漂ってきていた。


「なんで何にも言わないの?」


未来が花の肩を叩いてそう言った。
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