何度でも、愛を叫ぶ。


「ドナーは、居るんです?」


「…」


お母さんは、その可能性は低いと知っていた。


「角膜なんて、誰が提供してくださるの?」


「亡くなった方で、臓器提供してくださる方がいらっしゃいます。」


「どれくらい?提供しても、祐香の瞳に合うのかしら?拒絶反応は起こる確率は?再発の可能性は?」


私に残されている運命は、2つだった。


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