何度でも、愛を叫ぶ。

駆side




親父が、突然言い出したことだった。


「イギリス行くぞ。」


「は?」


「もう、チケットは用意した。先方に頼み込んで、明後日手術をしてもらうことにした。」


「…何、勝手に決めてんの?俺は、治療しないって決めたんだ。変えんなよ。」


パチーン


右頬に熱い痛みとともに、甲高い音が響き渡る。


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