嵐を呼ぶ噂の学園① とんでもない学園に転校して来ちゃいました!編
その日は、9月に控えた生徒会選挙の準備のため遅くまで残っていた。
陸上部兼生徒会書記でもある俺は、一般的な学生の2倍忙しい。
しかも、会長に立候補するのだから、並大抵の覚悟では通用しない。
誰よりも学校のことを考え、誰よりも学校に奉仕しなければならない。
やがてこの実績が評価されて大学進学へ繋がるから。
っていう、俺の完璧なプランが頭の中にある。
今必死になっているのは、全部俺の理想通りにしたいからだ。
ーーコンコン!
2時間以上静寂を保っていた生徒会室に、乾いた音が鳴り響いた。
「はい、どうぞ」と促すと、ドアを勢いよく開けたのは、朱比香だった。
なんだ、美湖じゃないのか。
内心がっかりしたが、来客はありがたい。
さすがに2時間以上も無言だと声帯が衰えてしまう。
「何か用?」
俺がそう言い終わらないうちに、朱比香は身を乗り出し、俺の視界を覆った。
「どうしてあたしは振られたの?!なんであたしが振られなきゃなんないの?!」
どうやら、乙女心が傷つけられたらしい。
選挙ポスターの写真を選びながら話を聴いてあげるか…。
陸上部兼生徒会書記でもある俺は、一般的な学生の2倍忙しい。
しかも、会長に立候補するのだから、並大抵の覚悟では通用しない。
誰よりも学校のことを考え、誰よりも学校に奉仕しなければならない。
やがてこの実績が評価されて大学進学へ繋がるから。
っていう、俺の完璧なプランが頭の中にある。
今必死になっているのは、全部俺の理想通りにしたいからだ。
ーーコンコン!
2時間以上静寂を保っていた生徒会室に、乾いた音が鳴り響いた。
「はい、どうぞ」と促すと、ドアを勢いよく開けたのは、朱比香だった。
なんだ、美湖じゃないのか。
内心がっかりしたが、来客はありがたい。
さすがに2時間以上も無言だと声帯が衰えてしまう。
「何か用?」
俺がそう言い終わらないうちに、朱比香は身を乗り出し、俺の視界を覆った。
「どうしてあたしは振られたの?!なんであたしが振られなきゃなんないの?!」
どうやら、乙女心が傷つけられたらしい。
選挙ポスターの写真を選びながら話を聴いてあげるか…。