❀ お嬢様華伝 ❀
「ああ、あれかっ!大丈夫だよ、すぐに取ってきてあげるからね」

「ホント…?」

「ほんと!」


あたしは女の子に満面の笑みで返すと、くるりと後ろを振り返った。


「…だってさ、蛍!」


あたしの視線の先には、アイスキャンディーを咥える蛍の姿が。


「えぇ…!俺かよ!」

「いいじゃない。どうせ暇なんだしっ」

「俺は今、アイス食ってんだよ!お前が行けよ」
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