僕の隣は好きですか?


………ーードンッッ!!


屋上から走って逃げてきた私は廊下の角で思いっきり人にぶつかり、座り込んでしまった。



「あぃたた…ごめんなさい。ちゃんと前見てなくて」


「俺の方こそ、前見てなくて…って実來?
うゎ、本当ごめん、立てるか?」



こ、この、この声はまさか!?



やっぱりーー!佐久良 ゆずき!


「きゃあーやだーゆずき大丈夫?アザとか出来てない?」



いゃいゃ、アザ出来るなら男のゆずきじゃなくて


女の私のほうだってば!


「実來……」


ひょいと出される、ゆずきの手



私は、その手を無視して立ち上がった



そして…スタスタと歩き出した



「なにあれーちょー感じ悪。ゆずきもそう思ったでしょ?」


…………………




思いっきり聞こえてますけどねーー!



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