眠り姫に恋したのは年下御曹司
呆然とするわたしに笑い掛ける目の前で寝転ぶ男を見つめる。



「俺も名前で呼んで。」


「名前?」


「あれ?下の名前は知らないの?酷くない?」


「えっ?えっ?」



慌てる私を彼は笑っている。



「双葉陽平。」


「ようへい?」


「そう。莉乃、宜しく。」


「…………。」



上手く脳が動いてくれない。



「取り敢えず、布団に潜ったら?下着が見えてるけど?」


「えっ?」



自分の姿を見れば、下着が丸見えの状態でベッドの上に起き上がっていた。


慌てて布団を胸まで持ち上げる。



「案外、冷静だね。もしかして男に持ち帰られるのは初めてじゃない?」


「そんな訳ないでしょ。取り敢えず、私の服は?帰るから。」


「ん?俺のなら貸すよ?」


「はっ?」



意味不明な言葉に陽平を見た。


ニヤリとする彼の顔に眉間の皺を寄せた。



「洗濯に出しておいた。」


「洗濯?」


「皺々になってから。」
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