眠り姫に恋したのは年下御曹司
陽平の部屋のソファに腰掛けた。


すでに暗くなりつつある外の景色を眺める。



「莉乃、泊まる?」


「ううん、帰る。」


「なんで?明日も休みだし。」


「一人暮らしだから週末にやる事もあるし。また明日は来るよ。」


「泊まればいいのに。」


「そのうちね。」



つい口にしてしまった。


空かさず陽平が喰いつく。



「そのうち。約束したから。」


「あっ、うん。」



コーヒーを淹れた陽平が隣に腰掛けて、私の肩を抱き寄せる。


この慣れた行動が気になり始めていた。


陽平は女慣れしている。



「明日は朝から来れる?」


「いいよ。」


「一緒に映画でも観に行く?」


「いいね。久しぶりかも。」



映画館なんて久しぶりだ。


本当に干物生活をしてたんだな。


今では隣に彼氏である陽平がいるのが当たり前になってきている。


二人で過ごす時間が当たり前になりつつある。
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