Hold me 副社長の瞳と彼女の嘘
「じゃあ、そのご希望のドレスの写真見せて」
「これです。チーフ」

友梨佳はその写真を見て言葉を止めた。

確かにこのドレスを着たい新婦の希望は難しいかっただろうと思った。
そこには、西洋のお人形さんが着るような、何層にもチュールがかさなったブルーのドレスに、赤やピンクのコサージュがふんだんにちりばめられ、トップスはブルーとピンクのチェックに胸元にはブルーのレースがついていた。

どちら事言うと、ベストウェディングのドレスはシンプルな物が多く上品なテイストの物が多かった。

「それにね、もう少し早く相談してくれたら全国から探せたでしょ?最初からありませんで済まそうとしてたことはきちんと反省してね」
友梨佳はそう言うと、時計をみた。
17時か……。

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