艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「ところで、何でこんなところに居るんですか?」

結局、駒宮室長が分けてくれた軟骨のから揚げを食べながら私が尋ねる。

駒宮室長は、一瞬、ほんの一瞬だけ視線を宙に彷徨わせる。

「俺はここの常連だ。」

そんなこと、知っている。だけど、今日はここには駒宮室長は現れないって思っていたんだ。
だって……。

「駒宮室長、今日誕生日でしょう?今日はここじゃなくて、誰かと……」


誰かとオシャレなレストランでディナーかなって思っていたのに……。

デートなんだろうなって思っていたのに……。


「詳しいな」

私の言葉を遮るように駒宮室長は、小さなため息と一緒に、そう呟いた。


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