艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
空気を求めて開いた唇のわずかな隙間から、するりと入り込んでくる舌はあっという間に私の舌を探しだし、絡めあう。

「う、うん……」

思わず漏れ出てしまった言葉にならない声。

それに反応するかの様に駒宮室長は、私をさらに掻き立て、絡められた舌は深くなる。


もう、何がなんだかわからない。

ぼうっとした頭は思考回路も遮断され、崩れ落ちそうになる私の身体を駒宮室長が腰に回した大きな手によって支えられている。


ピンポーン


明るい電子音が20階のフロアに到着したことを知らせてくれる。

その瞬間、駒宮室長は、ようやく私の唇を解放してくれた。

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