永く青い季節 〜十年愛〜


……私、最後までずっと我儘だったね…。

貴方はとても優しくて、いつも私の我儘に付き合って、そして許してくれた。



「美織…君とこうなったことは、俺の意志だから。後悔はしてない。だから悪いのは俺も同じだ」

夜明け前、彼はこの部屋を出て行く前にそう言った。



貴方をずるい男になんてしたくなかったのに…
ごめんね。



本当に…ごめんね…。

そして、ありがとう。

さよなら…。
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