永く青い季節 〜十年愛〜



入部して数日、彼を近くで見ていられるのが幸せだと思ったが、それは大きな間違いだった。
練習は結構厳しいし、暫くして、彼と女子マネージャーが付き合っているのだと聞いた。
あの時感じた勝手な解釈は、当たっていたのだ。



同じ部だから、校外の試合等にも応援に行ったりはできたが、結局はいつもいつも見ているだけ…
自分は、彼女よりも、彼に、彼の心に、近づいて行くことは決してできない。
それを思い知らされるのだ。



諦めなきゃ…
そう自分に言い聞かせながらも、想いを引き摺ることしかできなかった。

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