気付けば、君の腕の中。


「…よし、白くんのことはあたしに任せて!
必ず見つけ出して、連れて帰ってくるから」

「ほ、本当? 大丈夫? あの子、怒ったら噛み付いてくるよ?」

「えっ…、か、噛み付くの?」

「うん…」


白くん、結構恐ろしい子だ。


「大丈夫だよ。だから桃はお家で待ってて?」


大丈夫と言えば、不安そうな表情を浮かべながらも頷いてくれた。


桃が家に入るのを確認した後、一先ずコンビニへ向かう。

子供の好きそうなお菓子や、戦隊モノのカードがおまけでついてくるお菓子も買っておいた。


コンビニの暖かい空気から出ると、外はひんやりとした風が頬を掠めた。


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