天空に一番近い蒼~女子校体育教師と生徒の恋の場合
「1・2・3・4!」

「5・6・7・8!」



柔軟体操の掛け声が響くグラウンド。




「よし!集合ーッ!」



仁科先生の声に生徒たちが集まる。

その中に私はいた。



「ハンドボールのルールは既に前回教室で説明したけど、今日からは実技で練習していくことにします。

今日は基礎的なパス、キャッチ、シュートから。

ちょっと手伝って。」



運動が得意なバレー部の三浦さんを呼ぶと、何か指示を出した。



「じゃちょっとやってみるから。」



センターライン辺りからゴールに向かって走る先生に三浦さんがパスを出す。

ジャンプしてそれを素早くキャッチした先生は、2、3歩走りまた直ぐ三浦さんにパスを戻す。

更に走り続ける先生に三浦さんがもう一度パスすると、先生はそれを一度だけドリブルさせた後、ゴールに向かって高く跳躍する。

宙で大きく振りかぶるや、次の瞬間先生の手の中から勢い良くボールが放たれた。

パシッと音を立ててボールがネットを揺らす。



(!!)

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