天空に一番近い蒼~女子校体育教師と生徒の恋の場合
再び先生のスマホが震動する。

それに先生がまた速攻返信する。



「一体誰とラインしてるの?」



私は呆れて冷ややかな視線を先生に送る。



「え?1組の石田と菊池と斉藤とグループライン。」

「は!?そんなに?」

「そんなに、って…

3組の福田とか4組の奴らとか、あと1年のコのラインも知ってるし。」

「馬鹿じゃないの?

わざわざスポーツクラブから嫁探しに女子校に来てんじゃないの!?」

「うーん、まぁそういう気持ちも無くはない。」



先生は悪びれもせず、堂々と言い切った。



が。



「…ん?」



と首を傾げる。



「おい青海。」



先生が急に厳しい声で私を呼ぶ。そして…



「今『スポーツクラブ』って言ったな?」

「…あ。」

「俺の本業がスポーツクラブに勤めてるってことは生徒には話してないはずだ。」

「……」

「誰に聞いた?」

「……」

「誰に聞いた、と聞いてる。」



先生はいつになくきりっとした口調で私に詰問する。

けどまぁ尋ねてる内容は「なぜ『スポーツクラブ』から嫁探しに来たか知ってるのか?」という極めて低俗な話なのだけど。
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