この恋は、きみの嘘からはじまった。
甘すぎるお仕置きは、私には刺激が強すぎる。
手首に触れるだけでこんなになってしまうのは、如月くん以外ありえないよ。
今度は指を絡めて手を繋ぐ。
「今日は手を繋いで帰ろっか。
暑くても離さないよ」
「うん」
手を繋ぐだけで胸がいっぱいになるのも如月くんだけだよ。
甘い、甘すぎる如月くんはいつも私を翻弄する。
「夏休み、いっぱい一緒にいてね」
「当たり前。
毎日でも会いたい」
「私も」
一緒に帰る道は幸せで空気さえ甘く感じる。
休みの日も会えるから、高校に入って初めて休みも心から嬉しいものだと思った。