この恋は、きみの嘘からはじまった。




猫娘の奈々ちゃんは浴衣にサンダル、猫耳をつけてメイクは目元が鋭く、怖さを入れるために血糊を口元につけている。


頬も傷メイクをしているけど、元々の美人は隠せない。




暗闇から脅かされたら怖いと思うけど。






「よし、脅かすかー!」


「そうだね!頑張ろう!!」





ふたりで気合いを入れて持ち場につく。


私は暗幕の中で、適当に通った人に霧吹きで水をかけるだけ。




夏だから半袖だろうし、腕にめがけてかけようかな?



顔は女子だとメイクとかあるだろうから。





ひとり暗いスペースでお客さんが来るのを待つ。





「うおっ!」


「びっくりしたー」




最初のお客さんは男子2人組みたいだ。


驚いた声が聞こえてだんだん近づいてくる。





シュッ。



「わぁっ!!」


「なんだ、水か。
冷たかったな」







< 249 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop