ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
「朱鳥ちゃんー、調子どう?」

そう言って入って来たのは久翔先生。

最近は、久翔先生も頻繁に様子を見に来てくれる。

「うーん、あんまり、良くなってないか……食欲もなさそうだし…」

久翔先生はそう小さな声で言うと、困ったように頭をかいた。

「そろそろ……かな…」

聞こえるか聞こえないか…そのくらいの音量で久翔先生はそう言った。

その時は、それがなんなのか、私にはわからなかった。
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