ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
「今、ココア入れてあげる。」

朱鳥をソファに座らせて、毛布をかけてあげてから、俺はキッチンへ向かった。

行く途中、チラッと時計を見ると、もう朝の5時だった。

朱鳥をもう一回寝かせてもいいけど、朱鳥が嫌って言ったら、それはそれでいいかな…

朝5時だったら、そこまで問題もないだろう。

そんなことを考えながら、二人分のココアを作って、朱鳥の所に持っていく。

「はい、お待たせ」

コトンとココアをテーブルに置くと、朱鳥はそれを両手で持ってゆっくりと飲み始めた。

今は、つわりは収まっているのか、ゆっくりながらも、かなり飲んでくれた。

飲み終わって、ホッとしたのか、朱鳥は俺に体重を預けた。

俺は朱鳥の頭をヨシヨシと撫でてやる。

すると

「…ねぇ、楓摩……」

朱鳥がゆっくりと口を開いた。

「ん?どうした?」

「……私…ちゃんと赤ちゃん……産めるのかな…?」
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