ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐

思い

「前苑、声荒らげてごめん……。もう…泣くな。でも、ひとつ教えて、なんでそんなことしたんだよ……」

そう聞かれて、私はまた無意識に口を開いた。

「…楽に…………なりたかった……」

そう言うと、碧琉くんは驚いたような顔をする。

まあ、私もびっくりしてる……

なんか、気がついたら、思い詰めていた…というか、なんか…………あんなことしちゃった……

なんか…でなんか済まないんだろうけどね……

「……楽にって、死にたかったってこと?」

「死んだら…苦しくなくなるかな……って」

違う……そんなことないって…

「じゃあ、お前を待ってる清水先生とか、お前の子供はどうなるんだよ」

そうだよ…楓摩も葉月も柚月もいるのに……

「わかんない……」

わかんないよ…

「わかん無くないだろ」

わかんないよ……わかんないものはわかんないんだよ!!

「…わかんないよ…………わかんない…わかんない……なんで自分があんなことしたのかもわかんないもん!!気がついたら、あんなことしてて、自分、なにやってるんだろ…って」

声が大きくなって、また涙が流れた。

なんだろ…今日は本当に情緒不安定だ……

「……そう…かよ…………」

あ……碧琉くんまで怒らせちゃった…

やっぱり…私なんて……

あぁ、またマイナス思考

嫌だな…

嫌だな…………

頭ではいくらそう思っても体は思うままに動いてくれない。

……もう、やだよ…
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