ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐

宣告

「清水さん、清水朱鳥さん、3番診察室へお入りください」

そうアナウンスがかかって、俺は朱鳥の手を握って待合室の椅子を立つ。

朱鳥は、不安そうな表情のまま。

俺は、ゆっくりと診察室のドアを開けた。

診察室には、カルテをジッと見る久翔がいた。

朱鳥を診察用の椅子に座らせて、俺はその後ろに立つ。

「朱鳥ちゃん、こんにちは。」

「……こんにちは…」

「今日は、来てくれてありがとう。これから、少し長いお話するけどいい?」

朱鳥は黙って頷く。

俺は、朱鳥の背中をそっと撫でて、それから朱鳥の手を握った。

「うん。じゃあ、この前の検査結果を言うね、よく聞いてね?」

そう言われて、朱鳥は俺の手をギュッと握る。















「……結果は………………残念だけど、再発してたよ…」

そう言われた瞬間、朱鳥の目から涙がこぼれた。

「ショックだとは思うけど、また治療、頑張ろう?」

久翔が言ったその言葉に朱鳥は頷かなかった。

俺は、朱鳥の頭を優しく撫でた。

「朱鳥、また頑張ろう?そしたら、きっとまた元気になれるから。」

そう言っても、朱鳥は俯いて涙を流すまま。

俺は、黙って朱鳥を撫で続けるしかなかった。
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