【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー






いつにも増して心配性の流を横目に、校門をくぐろうとした時




「あっ、ムギ。忘れもん!」



登校中の生徒の目なんか気にせず大きな声で私を呼ぶ流。




それに反応して振り返ったら
太陽と重なって、キラリと光った何かが私の手のひらに落ちてきた。





「...流...これって...」



「合鍵。
いつでも俺ん家来いよ。
卒業したら一緒に住もうぜ」



「...っ...うんっ!!」




渡された小さな鍵が愛のしるしなら
ギュッと握りしめて、もう離さない。



ねえ流。


あなたに出会って、悲しみも喜びも、私の感情すべてが制御出来なくなってしまったの。



責任取ってよ。なんてワガママは言わないけど
絶対に責任は取ってもらうつもりだよ?


すき


大好き。


誰よりも...愛してるの。




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