ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。


俺の方にポンと軽く叩いてそう言う大和に少し怒りを感じて今すぐにでも殴りにかかりたいって思った。

けどその一歩が思うように出ずそのまま大和と別れ家に入った。


「くっそ!何でだよ」


亜実に近づくなって言われた事。

中途半端でろくでもない自分に腹が立ち玄関すぐ横の壁に拳をたてる。


「おいおい何事何事。こんな夜に怒っちゃってー」


久しぶりに聞く低い声にぱっと前を見ると
リビングにつながるドアからひょっこり顔を出し不思議そうにこっちを見る男。


「翔真。帰ってくんなら連絡くらい入れろよな」


「悪ぃ悪ぃ。母さんには入れてたんだけどな〜海外出張とは予想外。」


めんごめんごなんて言いながら片手を立てて謝る兄貴の翔真。


「母さんお前に言ってなかったんだ?」


リビングに入るなりタバコの匂いに鼻がやられそうになった。


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