赤い刻印 - Secret Love -【続編】
3ヶ月目の悩み


「先生、あの置物欲しい!」

たくさんの人で賑わう夏祭り。
買ったばかりの浴衣に身を包んだ私は、射的の銃を持ちながら先生のほうを振り返った。

「聞いてる?」
「んー?どれ?」

やる気のない表情で登場した村田先生。
いつのまに買ってきたんだろう?
屋台のたこ焼きを食べながらこっちに近づいてくる。

「あの置物狙ってるんだけど全然当たらない」
「貸してみ。これ持ってて」

たこ焼きと交換するように銃を手に取った先生。
銃を構える姿がかっこいい。
見とれていたら、先生は一発で私の狙っていたカエルの置物を落とした。

「兄ちゃん上手だね」
「先生すごーい!!」
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