さよならの時まで、笑顔で
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「ただいま」




家に入り、お母さんの声を待つ。



あれ?



お母さん、まだなのかな?




そう思いながらリビングに向かうと、ソファーでぐっすり寝ていた。



私は、ソファーの近くにあったひざ掛けをお母さんにソッと掛けてから、自分の部屋に戻る。




お母さんに言うのは、起きてからでもいっか。



そういえば、ひーくんから返事来てるかな?



携帯を開けると



メール 25件
電話  15件



「わ...っ」



自分でもびっくりする。



こんなにメールや電話がくるのは初めて。



ひとつひとつメールを確認する。




【本当に何もなかった?】


【隠しごとはするなよ。】


【玲香、連絡くれ】


【どこにいる?】


【心配だから、会いたい】



これに似たような内容が他にもあった。



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