ハイスペック男子の憂鬱な恋愛事情
「まけぃたマックは?待ちぼうけ!」
「……また発声練習かよ」
「満月まさかのまた来年!!」
「だから発声練習みたいに文句言うなよ」
二週間目に入ってからも、わたしたちは安定した良好な関係を築けていた。
わたしは彼の気持ちを知った上で。
彼はわたしの全てを見越した上で。
お互いそのことには触れることなく、暗黙の合意というような距離感。
「あー誰かさんのせいでやる気でなーい」
「別のキャンバスで描いてたんだろ?」
「! まけぃたのクセに生意気ー」
「お前には負けるから」
軽口を言い合ったり、時に鋭く見抜いてきたりするのも。
それもこれも、彼の配慮と賢さが成せる技だと思う。
と、流れるようにさっき描き上げた方とは違う、昨日仕上げて乾かしていた、わたし達に背を向けた、遠い方のイーゼルに足を運んだ彗大。
あ。そっちのキャンバスは……
「これ、クリスマスイベ用とは違う作品か?」
あーやばい。真実を知る時がきた。
流石に彗大、怒っちゃうかも。
「……また発声練習かよ」
「満月まさかのまた来年!!」
「だから発声練習みたいに文句言うなよ」
二週間目に入ってからも、わたしたちは安定した良好な関係を築けていた。
わたしは彼の気持ちを知った上で。
彼はわたしの全てを見越した上で。
お互いそのことには触れることなく、暗黙の合意というような距離感。
「あー誰かさんのせいでやる気でなーい」
「別のキャンバスで描いてたんだろ?」
「! まけぃたのクセに生意気ー」
「お前には負けるから」
軽口を言い合ったり、時に鋭く見抜いてきたりするのも。
それもこれも、彼の配慮と賢さが成せる技だと思う。
と、流れるようにさっき描き上げた方とは違う、昨日仕上げて乾かしていた、わたし達に背を向けた、遠い方のイーゼルに足を運んだ彗大。
あ。そっちのキャンバスは……
「これ、クリスマスイベ用とは違う作品か?」
あーやばい。真実を知る時がきた。
流石に彗大、怒っちゃうかも。