占いのお陰でシンデレラになれました!~奇跡の偽装結婚
*



「秘密よ。」



気が付けば、朝になってしまってた。
しかも、私は目が腫れ、酷い顔をしていて…
那月さん達が、昨夜、私達がどんな話をしていたのか、気にするのも無理はない。
だけど、沙也加さんは優雅に微笑み、「秘密よ。」と言うばかり。
那月さん達も、ついに諦めて、それ以上は昨夜のことを訊かなかった。



*



「じゃあ、またな!」



その日の夕方…私達は家に戻った。
多少疲れてはいたけれど、私は休むわけにはいかない。
これから、私の人生を賭けた大切なことを那月さんに言わなきゃいけない。



(沙也加さん…私、頑張るよ。
駄目で元々!
全力でぶち当たるよ!)



私は大きく深呼吸をする。



「那月さん、ちょっとお話があります!」

「話…?なんだ?大きな声を出して…」

私は那月さんの真向かいに座った。



「那月さん!この前のお話ですが、承服出来ません!」

「この前の話…?別れるって話か。
あれならもう決まったことだ。」

「いいえ!わ、私、そう簡単にあなたのことを諦められません!」

「なぜだ?金もこの家もやると言っただろう?
それ以上に何か欲しいものでもあるのか?」



那月さんのドライな言葉に、思わず心が折れそうになる。
でも、そんなことでくじけちゃいられない。
今、再び、大きく息を吸い込んで…



「私……あなたが好きです!」



那月さんの顔が険しいものに変わった。



「なぜ、今更そんな嘘を言う?」

「嘘じゃありません!
私、本当にあなたのことが好きなんです!」

「ありえない。
俺達は、仮初めの夫婦だ。
俺が自分勝手な理由で、強制的に結婚した。
そんな俺のことを好きになる道理がない。」

「好きという感情は、理屈じゃありません。
確かに最初は驚きました。
打算もありました。
でも、あなたと一緒に暮らしているうちに、あなたのことを好きになってしまったんです!」

那月さんの眉間の皺がさらに深く刻まれた。


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