歪な光
でも、ごめん。
私はマドカと違ってその世界から抜け出させてもらうよ。









せめて、瞬に恋をした自分に普通な高校生として生きてみたら、少しは瞬に近づく事が出来るかな?






補導ばかりされた問題児じゃ、きっと釣り合わないから。






「なんか、最近オシロ変わった?」





マドカはニヤニヤしながら聞いてくる。





「な、なんで?」





「最近、表情柔らかくなったし、恋してるでしょ?」






図星だ。
恋をすると、そんなに人間変わるのだろうか?





でも、そんなこと、恥ずかしくて認められない。





私は話をそらすように、マドカの話しを聞く。







「私よりさ、凄く気になるんだけど、マドカは何でジョージが好きなの?」






自分の話をすると、警察官の人に恋をしたなんてマドカにはいえやしない。
ボロがでそうだから話を変える。





「私?なんでだろう?」





本当に不思議だ、あんなクズといったらきっとマドカも怒りそうだけど、本当に母の彼に似ている人種だ。






でも、そんなやつに限って口説くのは上手い。そして、従順になりそうな子を選ぶのにも長けている。





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