battlers high
ダンスと男女
俺は寝不足のままいつものように練習場所に向かった。

練習場所にはすでにユリ、ペケ、ミラーがいた。シュートとキンギョはレッスンがあるためにいつもより来るのが遅くなる日だ。

俺を見るなり、ペケが走ってきた。

「エリィ大丈夫だった？」

ユリも遠くで心配そうにこっちを見ていた。

「大丈夫って言ったら嘘になるから大丈夫とは言えないけど…。」

するとユリが割って入ってきた。

「マッシュ、ちょっと…。」

と俺を少し離れた人があまり来ないところに連れてきた。

「マッシュ昨日どこまで話聞いたの？」

ユリが聞く。
おそらくエリィとシャークさんのことだろう。

「全部聞いた。ユリはどこまで知ってんだ？」

俺は逆に聞いた。

「シャークさんに本命がいるって所まで。」

「じゃあその本命が誰かとかは聞いてないんだな？」

「うん、聞いたの？」

「聞いた。けど…」

「…何？」

「いいや、これ以上は俺らが詮索してもどうにもなんねぇから。」

「てゆうかマジでシャークさん許せないんだけど！」

ユリは声を荒げた。

「シャークさんに女関係でいい噂がないのはエリィも知ってた。エリィはそれをわかって付き合ってたんだろ。」

俺はユリをなだめながら言う。

「でもさ…！」

「エリィはなんだかんだいってもろいからな…だけど、下手にシャークさんに詰め寄るわけにもいかねーだろ？」

「それはそうだけどさ…。」

「エリィが別れんのか、どうにかする道選ぶのかハッキリしないと何も言ってやれねぇよ…。」

「エリィそうとうゾッコンだから別れられなそうだな…。」

「俺もそう思う。それでまた泣くのもなんとなく見えてる。」

「どうしたらいいんかね…。」

「ん～…。」

俺とユリはしばらくは黙り込んだ。

「…とりあえずもう少しだけ様子見ない？エリィがどうすりかってのもあるし…。」

「まぁ、そうだけど…。」

「じゃあそうゆうことで、とりあえず戻ろうぜ？」

そう言って俺が戻ろうとするとユリは、

「…マッシュはさぁ、エリィのことどう思ってるの？」

と、真剣な顔で聞いてきた。
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表紙・目次

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