風の歌
ガチャリと扉を開ける。

「皆おはよう!」

笑顔で挨拶する月。

「おはよう」


振り返り挨拶をする空と陽。


「あら?日和は?」


辺りを見回す。


「今はまだ仕事中だよ」

「アンチバリア(対防御壁)をはってるのね?‥大変ね」


アンチバリア…て何だろ?


首を傾げる。


「それより四季は?」


何故か星に向かって言う月。


「…正服に着替えるって、さっき出てったぜ」


投げやりに答える。

「すれ違いってやつね?タイミング悪かったわねぇ」




ギィ…

扉が開いた。


四季と呼ばれる人が医務室に入って来た。


「四季!心配したのよ!」


抱き付く月。


「噂をすればどったらこったらってやつね?」


四季から離れる。


「意味分かんないわよ?その言葉」


笑う月。


四季と言う人の声は、高くも低くもない綺麗な声である。


メルフェンサーとはまた違った綺麗な声の人だな…


やりとりを見ている海里。


すると女の人と目が合った。


「!」


目を見開く女の人。

ドキリとし、瞬きする海里。


「あっ、四季!この子は桃原海里ちゃん。星と陽が見つけたARMSの共鳴者だった子よ♪」


「桃原海里…?」

「はいっ!よ、よろしくお願いします!!」


お辞儀をする。また緊張してどもってしまう。


「…紅雷四季(こうらいしき)。よろしく」


プイッと目線を海里からそらした。


‥何か、冷たくされた!?


ちょっとショックを受ける。


四季は、海里より濃い紅い髪を頭の上の方で2つに結んでいて、髪の長さは二の腕くらいまである。
月とはまた違う雰囲気の美人な女性だ。


四季はベッドに腰掛けた。



「じゃあ皆揃ったし本題に入るよ」


全員を見る空。


「四季が発見したARMSを取り返しに行く!今から説明するからしっかり聞いてね。今回の仕事はAランク任務だよ!」


Aランク任務!?頑張らなきゃ…!!


空は皆に説明を始めた。



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