風の歌
「司令!突如ARMS反応がでてきました!!」


眼鏡をかけたコンピュータ管理の人がレーダー探知機の画面を指差した。


「何?…セキュリティを張り巡らしているというのにどうやって…。共鳴者が侵入したと言うわけか!?」


バッと後ろにいた伝令兵に向かって振り向く。


「直ちに全軍へ緊急態勢にはいるように伝えよ!!ARMSを傷つけぬように確保するのだ!!」

「了解!」


踵を返すと、伝令兵は走って出て行った。


「反応はいくつだ?」


「1…2……5つです」


数を数える。


「何と5つも!?一体何故…?………!…まさか、あの時奪ったARMSを取り返しに来たと言うのか…?」

「‥!!司令!もう1つ反応が!」

「何!?」

「……これは、1度に6つものARMSを手に入れる絶好の機会か!?」




すると背後から…


「そうかもしれんな…。だが、油断はするなよ。我々は、1つもARMSを持っていないのだからな……」


「総司令殿!」


総司令官が杖をつきながら部屋に入って来た。


「そうだ、あのARMSを使うことにしてみるか!我々は誰も共鳴者ではなかったが、あの「薬」を使えば誰でもARMSを扱えるはずだ」

「しかし総司令殿、あれはまだ試作段階です!人体に悪影響が無いとは言い切れません!危険です!」

「やってみなければわからんだろう?実行だ!」


「………御意」

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