残り100日の私と大好きな君
「咲楽ちゃん……?」

ふと、声がして顔を上げる。

そこには、車椅子に乗った奏汰くんが居た。

「奏汰……くん…」

「どうしたの、咲楽ちゃん。そんなに泣いて……」

奏汰くんは、車椅子を漕いでベッドの横まで来てくれる。

「奏汰くん…奏汰くん……」

私は来てくれた奏汰くんに抱きついて、さらに泣きじゃくった。

たった数時間なのにすごく寂しかった。

すごく会いたかった。

「よしよし。泣かないで。」

奏汰くんの言葉ひとつひとつが、私の胸を暖かくしていく。





好き





やっと気付いたこの気持ち。

本当は、たぶん、もっと前から芽生えてた気持ち。

けど……きっと叶わない気持ち。

それに気づいてしまった。
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