残り100日の私と大好きな君
咲楽ちゃんの声で目が覚めた。

「嫌だ!!やめてっ!!来ないで!!!!!」

何事かと思って、咲楽ちゃんの所へ駆けつけるけど、何も無い。

咲楽ちゃんを見ると、顔は真っ赤で、虚ろな目をしている。

「咲楽ちゃん、大丈夫?ここには、何もいないよ。大丈夫だよ。」

そう声をかけてあげると、咲楽ちゃんは少し、俺の方を見た。

「………………かなた…くん?」

「うん。そうだよ。大丈夫?悪い夢でも、見てたの?」

「……わかん…ない…………ボーッとする……」

そう言った咲楽ちゃんは、少し怯えたように、俺の手を握った。

「怖い………」

「何が怖いの?」

「…死んじゃうのが……怖い…………。私、死んじゃうんだよね……?………最近、体が言う事、聞かないよ…」

「咲楽ちゃん……」

「私、死にたくない…………薬も、なんか、自分の体が…自分じゃなくなるみたいで……怖い………………」

涙を流し続ける咲楽ちゃん。

僕は、そんな咲楽ちゃんを黙って見ているなんて出来なかった。

気がついたら咲楽ちゃんを抱きしめていた。

「泣いても、いいから、僕に、咲楽ちゃんのこと、教えて?」
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