偽物の気持ち





だけど、好きなんて言葉は言わなかった。

成は、私が言わないのをわかったのか手を放した。


「先輩、なんで…?」


「ごめんなさい…」


私は、初めて彼氏に対して謝った。

いつもだったら、『飽きた。』とか『つまらない』と言われても、「そっか」しか言ってこなかった。

だけど、成は他の子とは違う気がして、本当に申し訳なくて謝った。

私は、俯いていた。

泣きそうになるのを堪えながら、成の『別れましょう』とゆう言葉を待った。




「先輩、俺…諦めませんから。先輩から別れようと言うまで付き合いますから。」




私は、予想してた言葉と違って驚いて顔をあげた。

そこには、黒い笑みを浮かべた、前の成とは違う…いや、本性の成が私を見ていた。

そして、私は、成にキスをされた…









チャイムが鳴った。




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