誓いのキスを何度でも
「果歩、着いたよ」と頬を撫でる感触で眼が覚める。

今は夜中の1時過ぎ。

私と誠一は静かに車のドアを開け閉めし、
誠一は誠太郎を、私は荷物を持ってそっと3階の部屋に戻る。

誠一は寝室の敷いておいた布団の上に誠太郎を寝かせ、
荷物を置いた私に

「シャワー浴びておいで」と囁く。


お互い結構疲れていると思うんだけど…

今日でなくてもいいのでは…

と誠一を軽く睨むと

「このまま、襲われたい?
俺はいいけど…結構汗臭いよ」

「また、今度じゃあ…ダメ?」


「もう、無理。
ウダウダ言ってると本当に襲うぞ」

と私を振り返って真剣な顔を見せる。


私は慌てて寝室のタンスからタオルと下着を取り出して、バスルームに逃げ込んだ。

結構切羽詰まった表情が私の心臓をばくばくいわせる。


まだ、お互い気持ちを確かめあっていないのに…

思い切りシャワーを出して髪を洗っていると、
バタンとバスルームのドアを開けて、誠一が入ってくる。

そんな気がしてた。

「待ちきれなかった」

と照れ臭そうに言って、私を後ろから抱きしめる。











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