曇のち晴れ
第一章

大きな手

保健室のベッドの中。

ベッド脇の椅子に座る大好きな人の手が、フワッと私の髪を撫でた。

『無理するなって言ったのに…』

そんなことを言われた気もするが、瞼が重くて目が開かない。

もう少しだけ、このままで…
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