天神学園のお忍びな面々
「それでは」

椅子に座っているディアの足元に、リュークは跪く。

「ヒノモト護衛部隊『番犬』の勅使河原 龍駆として、ツィーディア=グリフィノーの護衛任務に就く。改めてよろしく頼む」

「っっっっ…」

やりにくい事この上ない。

花見の夜、私に慕っているって告白した癖に。

今はそんな事なかったみたいな顔をして、機械仕掛けみたいに私の護衛をするなんて。

『番犬』としてのリュークは、訓練された忠実な犬だ。

甲斐の頃に立ち戻るというべきか。

護ると決めた以上、余計な私情は挟まない。

それが美緒だろうとディアだろうと、命を賭して護る。

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